浅田次郎 蒼穹の昴


文中に”蒼穹(ソウキュウ)”と”昴”の意味が出ている。蒼穹は別読み?であおぞらと読み、神様が創る青空という意味だそうだ。自然にあり誰でもみる青空ではなくもっと高貴な蒼穹とのこと。

 

中国歴史上で最後の帝国であった清王朝で、最も有名な2人の皇帝は康熙皇帝(1661-1772)と第6代乾隆帝(1735-96)。小説では西太后が約100年前の乾隆帝と話し合うシーンも登場。清末の1840-1842年の第1次アヘン戦争、1856-1860の第2次アヘン戦争(アロー戦争)により最後の中国の王朝は半植民地の半帝国になってしまう中で皇帝と実質の政権を握る西太后、またそれぞれの側近となった二人の主人公が様々な人間模様を描く。

 

早いはなし、小説では最後の皇帝(ラストエンペラー:第12代愛新覚羅溥儀)の一世代前の皇帝時代を描いている。