五木寛之・梅原猛「仏の発見」


2012年初版。

二人の仏教に関するトーク集。日本の仏教本を読むなら、最初にこれを読むといいかもしれない。

日本に新しい文化である仏教が到来する前の神様から、後の奈良仏教、最澄と空海が活躍する平安仏教を経て、比叡山延暦寺から巣立った各種の鎌倉仏教に至る流れを神仏習合も含めて「解説」されている。

 

また、特に興味深いのは、二人の生い立ちが、各人の著名本と関係していること。

これは、人間どん底を這いずり回らないと人間の生き様は理解できないし、思想は生まれないということだ。←なるほどね!

 

現在、読んでいる梅原猛「最澄と空海」と今回の「仏の発見」と合わせると、最澄と空海の生い立ち、修行、権力者の取り込み(政治性)、日本仏教に影響を与えたことがすっきりと分かる。

 

この後は、鎌倉仏教のうち、法然と親鸞について改めてお二人の書いた本を読む予定である。