浄土五祖から浄土宗聖典確立まで


法然房源空による浄土宗の聖典「選択本願念仏集(選択本)」が確立するまでの思想の流れが分かるようにデジタル年表を作成した。まだまだ、系譜が中心で整理しているだけ。そこで、その系譜のうち、誰が主張した思想を、法然がどういう観点で選択して聖典を作っていくかをこの後分析してゆく予定。

 

今朝までに作ったデジタル年表の系譜だけブログにアップしておく。


法然の生存期間は、平安時代末から鎌倉時代初期にまたがる。下図の年表を見ても分かるように、

  • 平清盛の全盛
  • 保元の乱
  • 平治の乱
  • 源平の争乱
  • 平家滅亡
  • 鎌倉幕府の成立

特に、1177年45歳の法然が比叡山から下りて東山吉水に住み始めるころは、

  • 鴨長明が建暦2年(1212年)に著した方丈記において「無常」とした世の中を示した5代厄災(1177年~1185年)

の始まりでもあり、山から下りた法然は京やそこに住み民の状況は困窮を極めた状況を見たことだろう。ある意味、誰が見ても世の末であり、人々は往生して極楽浄土に行く思想を求めたのであろう。本当に「無常」である。