古代史の基礎6-2①(2004年 炭素14 年代法に使った試料)


論文1では、AMSによる炭素14年代の割り出してゆく時に一番の問題は、分析する試料の方にあるとしている。確かに、その通りだと思う。

 

そこで、今回のブログではどの地域でどのような試料を分析に使ったかを論文2―表2を参考にしたが、先ずこの表2で書かれている言葉自体の調査から始めよう!

 


...なんせ素人なので、今回のブログでは試料が出土した遺跡の位置を特定することにした。

 

ここで遺跡名から住所を特定するために役立った便利なツールを記しておく。

奈良文化財研究所「WEBで発掘調査報告書が読める 全国遺跡報告総覧」

 

【使い方】

  • このHPを開いて、検索キーワードを入力
  • 検索キーワードは、「長崎県 ●●遺跡」と都道府県名を最初に付けるのがポイント

上記の表2を用いて、朝鮮半島は場所が特定できないので九州のみすべての遺跡をマーキングしたのが、下記の地図である。

 

一応、色別標高図は「弥生後期~古墳前期」と設定した標高図を重畳してある。当時の標高を分かるようにした理由は、その試料が「海洋リザーバー効果」のないものであるかを確認するためである。当然、論文1でも2でもこれらの効果が無いものを選択していると思うが、念のため入り別標高図を重畳した。

 

論文1より:(中略)海洋は,大気中の二酸化炭素を大量に吸収するリザーバーとしての役割がある.ところが海水は長時間かけて大きく循環しているため,その間の放射壊変により14C濃度が減少している.そのため,海水中の炭素を代謝する海洋生物は大気中の二酸化炭素を代謝する同時期の陸上生物よりも古い炭素14年代を示す.北海道出土の土器付着物の多くは型式に比べ明らかに古い年代を示す傾向にあり,この「海洋リザーバー効果」の影響を受けていると思われる.

 

これだと北部九州地区がよく見えないが、地理院地図に標高図の標高基準、遺跡情報をファイルとして保存してあるので、いつでも各遺跡の地形を参照することができる。

 

上図で、が2004年に論文2で実際に使った試料の出土遺跡、それ以外のが表2の朝鮮を除くそれ以外の遺跡である。


次回ブログは、それぞれの遺跡で発見された試料について論文2の表2を調査する!