古代史の基礎5-4(地理院地図vectorによる古代地形の再現)


これまで「洪水マップ」で古代の地形を再現してきたが、地理院地図vector(以下、ベクター)の「白地図」と「自分で設定する色別標高図」を重畳させる手法に切り替えることにした。

 

特に、「自分で設定する色別標高図」では海抜のレベルをデフォルトで7段階設定できるため、例えば、縄文時代前期前半(BC5000~BC4000年頃)は現在より+9m海進していた状態としてきたので、ベクターの一番低い海抜レベルを+9mと設定すれば、「洪水マップ」と同様な地形図を得ることができるはず。

 

一番低い海抜レベルに続く海抜レベルの設定は、+5mとして設定する。この理由は、前回ブログでも見たように、北部九州の有明海沿岸近くにあるクニのひとつであった吉野ケ里遺跡(下図の印)が当時の海面(=現在の海面から9m高い)から+10m~50mのところに出来ていることを参考にした。

求めたい時代と海抜レベルの条件を下表に示し、これら条件で作成した3地域の結果を以下に添付した。


ベクターによる古代史地形の再現方法は、それなりに妥当と考えられる。今後は、主にベクターを「洪水マップ」としても採用していこう!